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小春日記

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重松清「きみの友だち」

重松清さんの「きみの友だち」を読みました。
重松清「きみの友だち」_d0045063_22125533.jpg友だち?
他人だよ、そんなの。
でも特別な他人、大切な他人。

嬉しいこと、
つらいことがいっぱいあったから
「友だち」の意味がわかった-。

痛みや喪失を乗りこえ、
少女たち、少年たちはやがて…。

『小説新潮』掲載に加筆。
                          「MARC」データベースより

これはよかった。とてもよかった。本当によかった。

重松さんの作品は確か4冊目です。
(たった4冊かもしれませんが)私はこの作品が一番好きです。

どんな感性をもっていれば、こんな風に
小学生や中学生の頃の心の動きを描けるのでしょうか?

どの感情もかつて一度は感じた事がある気がします。

思春期の頃の不安や苛立ち、
憧れや羨望や嫉妬などの入り混じった友達への気持ち。



小学生の時、
自分の傘から押し出されて交通事故にあい
それ以来松葉杖なしでは歩けない恵美ちゃん。

腎臓が悪く、長く生きられないだろうと言われて
いつも俯いてすまなさそうにしている由香ちゃん。

二人は、静かにでも楽しそうに寄り添っています。

永遠にそうしていられたらどんなによかったでしょう。

でもそうだったら、この素晴らしい話は生まれなかったでしょう。
たとえこれが小説だとしても…



重松作品、奥が深いです。
まだまだたくさん読みたいです。
by koharu1002 | 2009-01-07 22:34 | こんな本、読みました