「
歩いても歩いても」を観にいきました。
長男の命日に集まった家族の
まるっと一日を描いています。
飛び交う会話があまりにも自然なので
まるでどこかの家族の様子を
切り取ったようだと思いました。
普通でないのは親より先に子どもが死んでしまった事くらいでしょうか…
二男と二男の嫁と、その連れ子と
お墓参りにでかけ、墓の周りの草をむしりながら
「親に墓の掃除をさせるなんてねぇ」とつぶやく母。
溺れる子どもを助け、そのために死んでしまった長男。
助けた子どもは大人になって
命日には毎年お参りにきてくれるが、大学を卒業しても
アルバイトをしているような男になっていて
心の中で「こんな子のために犠牲になったのか」とやりきれない。
「もうそろそろ(命日のお参りをやめてもらって)いいんじゃない?」と二男。
「あの子のせいで死んだんだよ?あの子は生きてるんだ。
年に一度くらい、こんな辛い日があの子にあったっていいんだ」と突っぱねる母。
ほんの一日の間の出来事に、母の半生が垣間見えます。
芸達者な俳優さんばかりですが、
母役の樹木希林さんの演技が特に素晴らしかったです。
前は派手な洋画ばかり観ていましたが
最近はこういうしみじみとした映画もいいなぁ、と思えるようになりました。
歳とったんですかね(笑)