横山秀夫さんの「顔~FACE」を読みました。
これも友達からもらった一冊です。
主人公は短編集「影の季節」の「黒い線」に似顔絵婦警としてでてくる平野瑞穂。
瑞穂が「警察」という男社会の中で
「女だから」という理由で差別や誤解を受けながらもがいている姿を
いくつかの仕事、事件を通して描いています。
瑞穂は魅力的なキャラクターです。
真面目で一生懸命で、警察官としての誇りをもっていて
賢く機転もききます。
ただ「女」であるために組織からはじかれたり
みそっかす扱いをされたりします。
(男の)刑事にも、きちんと対等な人間、一警察官として扱ってくれる人もいますが
この小説だとそれはごく稀なようです。
あくまでも小説(フィクション)ですから
この小説がどんなにリアルに書かれていても
警察の中身を知ったとは思いません。
でも警察に限らずまだまだ男社会の風は吹いていると思います、どんな職場でも。
うちらのようなスーパーでも
問屋さんやメーカーさんによっては「たかがパート」と
たかをくくったものの言い方をする人がいます。
確かに「たかがパート」なんですけど、ね(笑)
あ、話がそれた…(爆)
キャラクターは好きなんですけど、話が重いです。
重いと言うか暗いというか…
最後くらいはなんか救われる話でしめてほしかったです。
最後の最後「エピローグ」だけが心をなごませてくれました。