小春日記

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角田光代「森に眠る魚」

角田光代さんの「森に眠る魚」を読みました。
d0045063_1937333.jpg東京の文教地区の町で
出会った5人の母親。

育児を通してしだいに
心を許しあうが、
いつしかその関係性は変容していた。

あの人たちと離れればいい。
なぜ私を置いてゆくの。
そうだ、終わらせなきゃ。

心の声は幾重にもせめぎあい、
壊れた日々の亀裂へと追いつめられてゆく。
                   「BOOK」データベースより

新聞の書評欄で見かけて興味があったので
県の図書館に予約を入れて借りました。
まぁずいぶん待たされましたが…(^^;

しかし、先入観っていうのは
なんにとってもいけませんねー

新聞の紹介文には
二歳の女の子が「ママ友」に殺された事件をモチーフに書いた、とありました。
その事件はよく覚えているので、この作品にも興味をもったのですが
それが先入観となって
登場する5人のどの母親が
どの子を殺してしまうんだろうと
そればかり考えて読んでしまいました。

あくまでもモチーフなわけで…


でも、とてもいい作品だと思います。

5人の母親たちが親しくなるきっかけと
親しくなりたい理由と
親しくなってからの心の動きと
だんだんすれちがっていく様子と
そしてそれからのそれぞれの行く道が
こまやかに描写されていて
心に感じる物がありました。


それぞれの母たちに
「がんばれ!」って言いたくなりました。


いろいろと考えさせられる一冊でした。
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by koharu1002 | 2009-06-28 23:05 | こんな本、読みました

梓河人「ぼくとアナン」

梓河人さんの「ぼくとアナン」を読みました。
d0045063_21282034.jpgぼくはネコのバケツ。
イエナシビトのナガレさんに、
ゴミ箱から拾われて助けられた。

そして聖夜のゴミ置き場で、
こんどはぼくが
人間の赤ちゃんを見つけたんだ。

男の子の名はアナン。

何かに導かれるように、
ナガレさんとアナンとぼくの、ふしぎな旅が始まった。

イノチとタマシイのきらめきを描く、奇跡の物語。

                         「BOOK」データベースより

これは前に読んだ飯田譲治さん、梓 河人さん共著の「アナン、」の
子ども向けの文庫です。

新刊の棚で見つけて懐かしくて借りました。

これはネコのバケツの視点で書かれています。
だから鳥や犬たちとの会話があったりして
「アナン、」よりいっそうファンタジー色が強いです。

好きな話だからもちろん楽しんで読みましたが
アナンの魅力が描き足りていない気がして
ちょっと残念でした。



あとがきに
『ぼくとアナン』文庫版刊行記念、「アナン」モザイク作品コンクール』が
開催される事が書かれていました。
一つの作品からいろいろな方向へ広がっていくんですね^^
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by koharu1002 | 2009-06-23 21:43 | こんな本、読みました

加納朋子「ななつのこ」

加納朋子さんの「ななつのこ」を読みました。
d0045063_23283831.jpg郷愁を誘う
幻想的な作品集『ななつのこ』の
著者との交流を通して、
日常の中の謎を
解き明かしていく主人公。

期待の女流作家が贈る
ほのぼのとした連作推理長編。

第3回鮎川哲也賞受賞作。
                 「BOOK」データベースより

「少年少女飛行倶楽部」がとても良かったので
続けて加納作品を借りてみました。

これもよかったですね。
ほのぼのとしてて^^


この作品の中にプラネタリウムがでてきます。
はるかかなた昔に行った事があります。
近くにあったらもう一度行ってみたいなぁ、と思いました。

あ、あと、星つながりで、
子どもたちが小さい頃に、子ども会のイベントで
九重でキャンプをした時に見た星空も忘れられません。

星が降ってきそう、という表現は大袈裟じゃないんだって
ほんとに思いました。



話がそれましたが、
加納さんもたくさん作品を発表されています。
加納さんにはまりそうです^^
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by koharu1002 | 2009-06-20 23:48 | こんな本、読みました

山本一力「だいこん」

山本一力さんの「だいこん」を読みました。
d0045063_20285550.jpg江戸に心から愛されている
一膳飯屋がありました。

知恵を使い、こころざしを捨てず、
ひたむきに汗を流したおんなの生き方。

直木賞作家の
魅力あふれる細腕繁盛記。
               「BOOK」データベースより

この作品も良かったです。

大工の娘が二十六で百坪もの大きなお店を持てた事にまず興味がわきました。
物語は上手に私を誘ってくれましたね^^


主人公のつばきはとても運の強い娘です。

でもただ運が強いだけじゃない。

まず心掛けがいい。

つばきは自分のためにではなく、親のため姉妹のため
そして自分に力をかしてくれるたくさんの人々のために
力も心も惜しみません。

度胸もいいし、人を見る目もある。

つばきのためならと、自然と人が集まってくるんですね。

いるんでしょうね、こういう人が。
(うらやましい話です)


ただ欲を言えば
つばきには
店を持つ、大きくする、そして周りの人間を幸せにする
以外の幸せもみつけてほしかったですね^^


続編ってあるのかな?
ないなら是非その後のつばきが読みたいです^^
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by koharu1002 | 2009-06-18 20:46 | こんな本、読みました

乃南アサ「微笑みがえし」

乃南アサさんの「微笑みがえし」を読みました。
d0045063_20592261.jpg「白い箱からパッキングを取り除き
観葉植物が顔を出した瞬間、
彼女の手は鮮血で染まった。
箱の下に、鋭くとがったガラスの破片が
ぎっしりと詰まっていた」

タレントの阿季子は結婚を機に
芸能界を引退、幸せに暮らしていた。

が、テレビ復帰が決まった直後から、
無気味な嫌がらせが始まった。

無言電話、尾行、そして悪意の贈り物…。
いったい誰が、何のために。
                       「BOOK」データベースより

久しぶりの乃南アサさんの作品です。
古本屋さんで購入。

相変わらず怖いですね(--;

北海道の高校を卒業後、一度は東京で生活していた4人の女友達。
1人はアイドルになり人気絶頂時に資産家と結婚、引退。
1人は売れない劇団員。
1人は東京のキー局のアナウンサーを諦め、
地元の放送局でアナウンサーをしている。
もう一人は結婚をして小樽でタウン誌を発行している。

今でも交流はあるし、仲がよいようにもみえる。

ところが…なんです(--;



しっかし、友達って何なんでしょうねぇ…

私だったらさっさと縁切っちゃいますねー

でも知り合いにもいるなぁ、さっきまで悪口言っていたのに
当の本人がきたら「あらー〇〇ちゃぁ~ん」って
すっごい仲よさげに話しかける人。



こんなマイナスな思考をやめて
前向きなパワーで生きて行った方が
数倍幸せだと思うんだけどなぁ…


ま、誰にでもある妬みや僻みや虚栄心等々を
最大限にひきだして作品にするとこうなるのかも…

誰も幸せになれない、ってトコがミソですね(^^;


「微笑みがえし」ってタイトルは意味深ですね。

「人を呪わば穴二つ」
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by koharu1002 | 2009-06-16 22:28 | こんな本、読みました

末浦広海「訣別の森」

末浦広海さんの「訣別の森」を読みました。
d0045063_17554870.jpgドクターヘリの機長・槇村は、
墜落した取材ヘリを救出。
怪我人は、自衛隊時代に
かつて愛した部下・一恵だった。

その夜、一恵は
入院先から姿を消した―。

課せられた「使命」と「魂の絆」の狭間で、
男たちが咆哮する!

第54回江戸川乱歩賞受賞作。
             「BOOK」データベースより

何気なく棚を見ていたら、
前に江戸川乱歩賞受賞で紹介されていた作品を見つけたので借りてみました。

面白かった、とは思います。
面白い、と言いきれないのはいくつか難点があるんですよねー


読み始めて割と早い時期に、
「ロシアマフィア」だの「暴力団」だのでてきます。
「これはもしかしてハードボイルド?」

どちらかといえば「ハードボイルド」が苦手な私は
「これはしまったぁ、かなぁ」などと…(^^;

でも実際は「ハードボイルド」タッチなのは
終盤に数ページだけ。
意外とあっさり。

そうなると人間(私だけ?)もの足りないもので
「なあんだぁ」とがっかり(笑)

だって鍛え抜かれた元自衛官が何人も登場するんですよ(^^;



主人公の槙村の上司で
自衛隊時代は「信田組」と呼ばれるほど信奉者の多かった信田。

不幸な交通事故で愛する妻と娘を同時に失い
その事故の原因となった「モノ」に
復讐するために消息を絶ちます。

自分勝手に復讐する「モノ」を「マフィア」がらみだと思いながら読んでるものだから
途中から「モノ」の正体に気づいて、かなりがっかり…


深い哀しみで心が傷つくと人間性も変わるのかしら?


ヘリコプターの説明が長いとか、やけに登場人物が都合よくでてくるとか、
登場人物の気持ちがいまひとつ理解(共感)できないとか、
他にも小さな「うーん…」があるけれど、一番の「うーん…」はこれでしょうね(^^;
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by koharu1002 | 2009-06-15 18:56 | こんな本、読みました

加納朋子「少年少女飛行倶楽部」

加納朋子さんの「少年少女飛行倶楽部」を読みました。
d0045063_235427.jpg中学1年生の海月が
幼馴染の樹絵里に
誘われて入部したのは「飛行クラブ」。

メンバーは
2年生の変人部長・神、
通称カミサマをはじめとする
ワケあり部員たち。

果たして、空に舞い上がれるか!?

私たちは空が飛べる。
きっと飛べる。
かならず飛べる。

空とぶ青春小説。
                「BOOK」データベースより)
新刊の棚にあったのを見て
「加納さんの作品って『てるてる』だけだよなぁ」と思いつつ
手にとってみると装丁がとっても可愛い^^
「子ども向けかも?」と思いながら読んでみたら
とっても面白かったです。

お話も夢があって素敵だけど、
なんといっても登場人物のキャラクターがいい。

幼馴染の樹絵里に誘われて
なんとなく入部したはずの「飛行クラブ」だったのに
何故か孤軍奮闘してしまうはめにおちいる海月。

偉そうで高圧的で尊大なじゃべり方をする部長の斎藤神。

神の幼馴染で野球部と兼部している明るくて親切で人懐っこい中村海星。

本当は野球が好きではないのに、
親の期待で野球部に入部してしまった餅田球児。

ものすごく可愛いのに天然で、3度も死にかかったのに
奇跡的に助かってあっけらかんとしている仲居朋。

意地悪でおしゃべりで、でも海月の事が大好き(らしい)戸倉良子。


そうそう忘れてならないのは海月のお母さん。
突っ込みどころ満載の発言ばかりだけど
こんなお母さんだったら楽しいだろうなぁ、と思いますね^^


本当はものぐさで、やらなきゃいけない事はきっちり終わらせるが
誰かがすればいい仕事などは
絶対にすすんではやらないタイプと自認する海月だけど
周りの部員たちのあまりのお気楽ぶりに孤軍奮闘するはめに。

その海月の奮闘ぶりが可愛くて応援したくなっちゃいます^^


作者には失礼な話だけど
これといって期待しないで読んで
それが面白いと、とっても得した気分になります^^
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by koharu1002 | 2009-06-12 23:20 | こんな本、読みました

がんがんトンネル

今日は病院の定期診察の日でした。
ひっさ~し振りにMRIの検査でした。

MRIと言えば、海堂尊さんの「ナイチン・ゲールの沈黙」にでてくる
島津先生は、子どもたちから「がんがんトンネル魔人」と呼ばれていましたね。

ひさしぶりだったので忘れていたのですが
MRIの装置はほんとにうるさいです(笑)

子どもたちからみれば「がんがんトンネル」ですよ(^^;

「ピッピッピッ」「タンタンタン」「ゴンゴンゴン」「カンカンカン」
振動を伴ってあらゆる音が聞こえてくる気がします。




私なんかそう若くないから
身体のいろんなところに支障がでてきます。
だからこういう検査をするのも仕方がないんですが
普通なら元気いっぱいの子どもたちが
身体のどこかが病気になって
こういう装置で検査をしなければならないって
かなり切ないと思います。
親御さんならなおさらだと…


孫が生まれて「まだまだ元気に生きていたい」と切実に思うし、
孫はもちろん子どもたちも、元気に暮らしてほしいと心から思っています。
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by koharu1002 | 2009-06-09 23:28 | 日記

山本一力「あかね空」

山本一力さんの「あかね空」を読みました。
d0045063_21174132.jpg京から江戸に下った
豆腐職人・永吉一家二代の
有為転変に、
かけがえのない家族の絆を描く
入魂の書き下ろし時代長篇。

   「BOOK」データベースより

5冊目の山本作品です。

これはよかったです。


おなじ出来事でも、十人いれば十人が違う感じ方をする。
そんな事わかっているつもりでも
実際は他人も同じように感じていると思ってしまう。

それが兄弟や家族ならなおのことです。


好き合っていっしょになったはずなのに
いつのまにか心がすれ違ってしまう。

愛情をかけすぎては曲がってしまう。
愛情が足りなければやはり曲がってしまう。

お互いの事を考えているのに
なんだかちぐはぐでうまくおさまらない。

みな真面目に一生懸命に生きているのに…


主だった人物がどんどん死んで行って
実は「この展開はありえないでしょ?」とか思いながら読んでいました。
でも死なないと話が展開していかなかったりするんです…(^^;


家族の仲がどんどんぎすぎすしていって
だんだん読むのが辛くなりました。



思っている事は胸に収めているばかりじゃなくて
時には表にだしてあげなければいけないんですよ…

喧嘩になる事もあるでしょうけど
思っているだけじゃ伝わらないんですよね。



でもちゃんと見てくれている人はいました^^
よかったぁ~




読後感のこんなに爽やかな作品は久し振りです。
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by koharu1002 | 2009-06-07 22:02 | こんな本、読みました

三木聡「インスタント沼」

三木聡さんの「インスタント沼」を読みました。
d0045063_18562652.jpgまさにドロ沼。
沈みっぱなしのジリ貧OLに
とてつもない幸せがやってきた。

ミョーな雑学と生きるヒントがいっぱい!

「BOOK」データベースより

新刊の棚で見つけました。
「これって最近映画が公開されたのじゃない?」と
興味をもったので借りてみました。

おもちゃみたいな作品ですね。
次から次へとまぁいろいろな事が起きる起きる~(笑)


主人公のハナメが編集長をつとめる雑誌が
売れ行き不振で廃刊になる。

母親が「河童」を捕まえようとして溺れて
意識不明のまま入院。

飼っていたうさぎの「ゴンザブロー」に恋人をさがしてやろうとすれば
他のうさぎにまぎれてどれが「ゴンザフロー」だかわからなくなる。

おまけに母親が昔むかしに投函した手紙が戻ってきて、
(昔でてったきりの)父親と思っていた人間とは違う事が判明する。

父親をさがしあてて見れば
なんだかわけのわからないウソ臭い男だったりする。


いやーあきさせないですね。
ノリつっこみもなかなかのもんだし^^


ラストはちょっとありえない事とかも起きちゃうけど
ま、全体に現代のファンタジーって感じもしなくもないので
これはこれでOK~かな^^
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by koharu1002 | 2009-06-05 19:35 | こんな本、読みました