小春日記

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カテゴリ:こんな本、読みました( 289 )

五十嵐貴久「ダッシュ!」

五十嵐貴久さんの「ダッシュ!」を読みました。
d0045063_234404.jpg「ねーさんの」「ためなら」「エンヤァ!」「ゴルアァ!!」

『1985年の奇跡』の五十嵐貴久、
久々の痛快直球青春小説。

アホな高校生たちの一途さが胸を打つ。
               「BOOK」データベースより

五十嵐貴久さんの作品は「安政5年の大脱走」以来ですね。
新刊の棚にあったので借りてみました。

面白かったですよ、なかなか。
けっこう長い話なんですが、二日で一気読みですから。

ただ、ところどころ「ありえんやろ~~~~~」って部分がありました。


ネタばれになりますが…



大好きなねえさんのために力になりたい、というのはわかりますが
ねえさんの昔の彼の消息を知るために
国際電話を携帯でかけまくる、ってのはどうかと…(^^;


ありえんでしょー


それに、ねえさんの昔のカレはものすご~く自己中。


どんなにねえさんは好きかもしれないけど
それほどの男かぁ?とか思っちゃいました(笑)



でも、ま、勢いがあって楽しかったので
それはそれでいいかなー^^
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by koharu1002 | 2009-09-11 23:16 | こんな本、読みました

朝倉かすみ「ともしびマーケット」

朝倉かすみさんの「ともしびマーケット」を読みました。
d0045063_1821729.jpg誰かの「いい日」に、ともしびを。

たくさんの買い物客がうごめいています。
みんなあんなに生きている。
スーパーマーケットの白くあかるい照明に
ひとしく照らされている。

たくさんの人生の「一日」を、著者ならではの語り口で描く、
吉川英治文学新人賞受賞後、初の書き下ろし小説。
                      「BOOK」データベースより

前に読んだ「田村はまだか」の作家さんです。
新刊の棚で見かけたので借りてみました。


連作短編集です。
連作ですが中心となる人物はそれぞれの章で違います。

中心人物は違いますが、ちょっとずつリンクしてたりします。

こういう形式好きだなって最近気が付きました(笑)


登場人物は「ともしびマーケット」のお客さんだったり
従業員だったりします。


章、ひとつひとつはわりと短めです。
短いけど、いい味でてると思います。

切なくなったりほっとしたり、「あらあら…」と思ったり…

なかなか楽しませてくれます。



そうなんですよねー
隣で玉ねぎを選んでる人、お菓子売り場ですれ違った人、
お店の中でお肉を切ってる人
レジを打ってる人、レジに並んでる人、
みなそれぞれの人生が時間があるんですよね。


そんな当たり前の事を思い出させてくれるお話でした。


「田村はまだか」もよかったですが
私はこちらの方が好きかもしれません^^
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by koharu1002 | 2009-09-07 20:48 | こんな本、読みました

小路幸也「東京バンドワゴン」

小路幸也さんの「東京バンドワゴン」を読みました。
d0045063_20474923.jpg明治から続く下町古書店“東京バンドワゴン”

ちょっとおかしな四世代ワケあり大家族のラブ&ピース小説。
               「BOOK」データベースより

初めて読む作家さんです。
本屋さんにこの作品の文庫本が平積みされていて
気になったので借りてみました。

東京の下町に明治から続く古本屋、「東京バンドワゴン」。
そこには79歳の勘一を筆頭に
8人の世代をこえた家族が暮らしています。

79歳の勘一、勘一の息子で伝説のロッカー60歳の我南人、
我南人の長女藍子、藍子の娘花陽、
我南人の長男の紺、その奥さんの亜美、紺と亜美の子ども研人、
そして我南人と我南人の愛人との間に生まれた青。


今時、こんなにたくさんの人間が一緒に暮らしてるって珍しいでしょうね。
(お話ではありますが)


この家族に、内から外からいろいろな謎が持ち込まれます。

それはまぁたいした謎解きでもないんだけど(失礼^^;)
家族中で首をつっこんで
あれこれ思案する様子はなかなか楽しいです。
我南人の口癖じゃないけど「LOVEだねぇ」があふれています。

すでにこの世にはいない勘一の妻で我南人のおふくろさんが
語り手になって話をすすめます。

だからかなんとなくまったりとしていい感じです^^





ただ、この作品の中に
どうしても私の考え方としては受け入れられないものがあります。
でもそれを長々と書き連ねると
ものすご~く興ざめになってしまうのでヤメときます(^^;


全体としては楽しい話だし、LOVEがあふれてていいんじゃないでしょうか^^
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by koharu1002 | 2009-09-06 21:18 | こんな本、読みました

山本一力「深川黄表紙掛取り帖」

山本一力さんの「深川黄表紙掛取り帖」を読みました。

d0045063_1955272.jpgカッコイイ奴らが、
金に絡んだ江戸の厄介ごとを、知恵で解決する裏稼業。

定斎売りの蔵秀、長身男装の絵師・雅乃、文師・辰次郎、
飾り行灯師・宗佑の若い四人が力をあわせ、
豪商・紀伊國屋文佐衛門とも渡り合う。

大店が桁違いに抱えた大豆を、
大掛かりなアイディアで始末する「端午のとうふ」、他4編を収録。
                     「BOOK」データベースより

持ち込まれる厄介事を
奇抜で斬新なアイディアで解決していく様子は
なかなか気持ちがいいですね^^

それにアイディア倒れしない堅実で
入念な下準備も素晴らしい。


ただ「端午のとうふ」で敵役を懲らしめる部分は
案外あっさりしていてちょっと残念でした。


「水晴れの渡し」は
自分がもうけるためなら人の店を乗っ取ろうとおかまいなしの太田屋に
数年後には橋ができて、いまほどの儲けがなくなることをわかっていて
船宿株を売りつける話です。

この話はどうなんだろう…

これって(売りつける相手がどうだろうと)
ちょっとした詐欺じゃないかと思うし、
また最終的には(「そして、さくら湯」)老中の柳沢吉保がでてきて
けりをつける、というのも少し乱暴ではないでしょうか。


あ、でも、悪いやつらから金を巻き上げるって話は
昔からあるし、それはそれでいいのか…



登場人物も個性的で面白いし、
頼まれた厄介事の元にある謎解きも楽しいし、
めりはりのきいた江戸っ子のかけひきも気持ち良かったです。



でも個人的には「損料屋喜八郎」の方が好きかな(^^



たくさんある山本作品、まだまだ読んでいきたいですね^^
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by koharu1002 | 2009-09-04 21:37 | こんな本、読みました

水森サトリ「でかい月だな」

水森サトリさんの「でかい月だな」を読みました。
d0045063_2295425.jpgある満月の夜、
友人に突然崖から蹴り落とされた中学生の「ぼく」。

一命はとりとめるが、
大好きなバスケットボールができない身体になってしまう。

加害者の友人は姿を消し、
入れ替わるように「ぼく」の前にあらわれたのは、
インチキ錬金術師、邪眼を持つオカルト少女、そして「やつら」。

そのうちに、世界は奇妙な「やさしさ」につつまれてゆき、
やがて、地球のみんながひとつに溶け合おうとする夜がくる…。

第19回小説すばる新人賞受賞作。
                「BOOK」データベースより

前に読んだ「星のひと」がけっこうよかったので借りてみました。
こちらが「小説すばる新人賞」を受賞したんですよね?


うーん、正直に言えばよくわからない作品です。
この作品ってどういうジャンルに分類されるんでしょう?

リアルな話なのかと思えば
「空に魚が泳いでる」とか主人公が言いだすし…


ただ中川少年相手のやりとりは面白いし
邪眼(?)の持ち主、かごめのキャミソール姿にキュンとするところなんかは
年相応で可愛らしいと思ったりして
そういう部分がところどころきらっとあるから
最後まで読んだって感じでしょうか。


でもねぇ、もしかしたら死んでいたかもしれないのに
自分を突き落した綾瀬をこんなに簡単に許せるもんですかねぇ?
本人も親兄弟も…

大好きなバスケットもできなくなったのに。

綾瀬の過去にどれだけ同情すべき点があったとしても
綾瀬の行動は許されるべきではないと、
親としては思うのですが…
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by koharu1002 | 2009-08-30 22:35 | こんな本、読みました

山本幸久「はなうた日和」

山本幸久さんの「はなうた日和」を読みました。
d0045063_22152391.jpg定年間近の平凡な会社員・虹脇は、
突然部下の美人OLから飲みに誘われる。
手を握られながら
「副社長を殴ってほしい」と頼まれて―。
(「ハッピー・バースディ」)。

売れないアイドルのミドリは、
今日もオタク相手に撮影会。
しかしその帰り、子連れの元カレと再会し…(「五歳と十ヵ月」)。

さえない日常の中にある、小さな幸せときらめきを描いた短編集。
文庫化に際し、書き下ろし短編を特別追加。
                        「BOOK」データベースより

初めて読む作家さんです。
古本屋さんで表紙に惹かれて買った(たまにはそういう事もありますね)一冊です。


「閣下のお出まし」「犬が笑う」「ハッピー・バースディ」「普通の名字」
「コーヒーブレイク」「五歳と十ヶ月」
「意外な兄弟」「うぐいす」「エリの話」の9話の短編集です。


よかったです、とても。
読みやすいし、お話もどれもなんだかちょっとだけ幸せになる感じで^^


特に好きなのは「閣下のお出まし」。

家出して向かった先は、まだ会った事のない父親のマンション。
でもそこには同い年の男の子がいた…

一番(主人公)と、父親の同棲相手の息子ハジメとの
泣きながらの会話がなんだかとてもほほえましかったです。
ちょっとほろっとしたりして…



そして短編集なんだけど、それぞれの話の中に
他の話にでてくるものが書かれてあったりします。

それは「もなか」だったり「キャタストロフィン」だったり
「千倉さん」だったり「ミトコさん」だったり…

そういうのを見つけるちょっとした楽しみもありますね^^


そうそう、この作品を読んでいる時、作者の事を全然気にしてなかったのですが
読み終わった後で、この作者が男性だって事にびっくりしました。

読んでいる間中、女の人の作品だと思いながら読んでいたんです。
こういう感じも珍しい気がします。


他の作品も読みたくなりました。
次は図書館で「笑う招き猫」を借りてみます^^




図書館で本を借りるようになってから
本を購入する事が極端に少なくなりました。

でも、電車に乗ったり出かけた先で一人で食事をするような時の待ち時間に
文庫本はやはり欠かせません。

母を連れて行った古本屋さんで購入する事が多いのですが
こんな風に新しい出会いがあると嬉しいですね。
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by koharu1002 | 2009-08-26 23:04 | こんな本、読みました

重松清「流星ワゴン」

重松清さんの「流星ワゴン」を読みました。
d0045063_18583627.jpg37歳・秋「死んでもいい」と思っていた。

ある夜、不思議なワゴンに乗った。
そして―自分と同い歳の父と出逢った。
僕らは、友達になれるだろうか。
               「BOOK」データベースより

重松さんの作品は7冊目です。

たぶん今まで読んだ作品の中で
感動の温度が一番低い気がします。


1人息子は中学受験に失敗し、入学した公立中学でなじめず
引きこもりになり時々親に暴力をふるいます。
妻には離婚届を突き付けられ、会社からはリストラされ
主人公は「死んでもいいな」って思ってます。

そんなある夜、
不思議なワゴン車が目の前に止まり
乗るようにうながされます。

運転しているのは、5年前家族ドライブの途中で運転ミスで亡くなった橋本さんで
一緒に亡くなった小学2年生の息子、健太くんも乗っています。

橋本さんの運転で、主人公は主人公にとって懐かしい場所、
大切な場所に連れていかれます。

その場所は、主人公がいくつかある選択肢を間違えた場所なのです。

でもそれは自分、息子、妻の現在を知っているからこそわかることなのです。

あそこでこうしていれば、ああ言ってやれば…

ここで間違えたんだと気づいてもやり直しはできません。

わかっているのに同じ事を繰り返すつらさ…


かなり切ないです。


でも私がなじめないのはそういう事ではなくて
主人公の今の境遇が、主人公の行動にだけ問題があったのではないと思うからです。

主人公は一生懸命に生きていました。
真面目に働いたし、奥さんや子どもを愛していたし
とても大切にしていました。

言葉のすれ違いなんて、いつでも誰とでも起きることだし
家族だって同じだと思います。

責められるべきなのは主人公ではない気がするのです。


とくに主人公の奥さんは
ただの病気ですましていいものでしょうか?
離婚届を突き付けるのは主人公からではないのでしょうか?
あの妻の行動を許せる旦那さんがいたら
私はあってみたいです(--



でも、この旅で
主人公が嫌っていた主人公のお父さんについて
主人公が理解を深めていったのはよかったです。


子どもを愛さない親はいない(と言いきれないのが辛い)はずです。

チュウさんの優しさと明るさが私の救いでした。













実は、何度もでてくる長たらしい性描写にもついていけませんでした。
こういうのって苦手なんです(ーー;


重松作品、かなり気にってたんですけど
ちょっとテンションが下がってしまいました、残念だなぁ…
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by koharu1002 | 2009-08-23 21:46 | こんな本、読みました

三浦しをん「神去なあなあ日常」

三浦しをんさんの「神去なあなあ日常」を読みました。
d0045063_8542843.jpg美人の産地・神去村でチェーンソー片手に山仕事。

先輩の鉄拳、ダニやヒルの襲来。
しかも村には秘密があって…!?

林業っておもしれ~!

高校卒業と同時に平野勇気が放り込まれたのは
三重県の山奥にある神去村。
林業に従事し、自然を相手に生きてきた人々に出会う。
                   「BOOK」データベースより

新刊の棚で見かけ、
「この作家さんのは読んだ事ないなぁ」程度で借りたこの本。

これがとっても面白かった^^


「高校を出たら、まあ適当にフリーターで食っていこうと思っていた」ような主人公が
卒業式の直後、担任の熊やんに「おう、平野。先生が就職先を決めてきてやったぞ」と言われ
母親からは「これをコピーしてあんたの友だちに配られたくなかったら、
おとなしく神去村に行きなさい」と自作の詩集を人質ならぬ物質にされ
父親からの餞別三万円を持たされて、家を追い出されてしまいます。

放りこまれた先は、携帯も圏外になるような山の中。
林業の現場で研修生として働くことになります。


始めは「林業なんてかっこ悪い」と思っていた勇気。
何度か逃亡を企てたりしますが
親方や先輩と働くうちにだんだんと山の魅力に
山の仕事の魅力にとりつかれます。


こういう人間が成長していく話って大好きですねー^^


勇気を取り巻く人々も魅力的です。


短髪を金色に染めているヨキ。
行動は粗暴だけど、山の仕事は天才的な才能の持ち主です。
若いけど先を見通す力を持つ、おやかたさんこと清一さん。
清一の奥さん、祐子さんの妹の直紀。
直紀は密かに清一に恋心を持っています。
その直紀にほれてしまう勇気。

他にもヨキの奥さんのみき。
ヨキの祖母にあたるしわくちゃの饅頭みたいな繁ばあちゃん。
山の仲間の三郎じいさん、巌さん、
それぞれいい味でてます^^


一年の研修期間でしたが
一年すぎて神去村に残ろうと決心する勇気。

勇気、頑張れっ。
仕事にも、恋にもねっ^^
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by koharu1002 | 2009-08-20 08:57 | こんな本、読みました

連城三紀彦「造花の蜜」

連城三紀彦さんの「造花の蜜」を読みました。
d0045063_2274644.jpg造花の蜜はどんな妖しい香りを放つのだろうか…

その二月末日に発生した誘拐事件で、
香奈子が一番大きな恐怖に駆られたのは、
それより数十分前、八王子に向かう車の中で
事件を察知した瞬間でもなければ、
二時間後犯人からの最初の連絡を
家の電話で受けとった時でもなく、
幼稚園の玄関前で担任の高橋がこう言いだした瞬間だった。

高橋は開き直ったような落ち着いた声で、
「だって、私、お母さんに…
あなたにちゃんと圭太クン渡したじゃないですか」。

それは、この誘拐事件のほんの序幕にすぎなかった―。
                  「BOOK」データベースより

初めて読む作家さんです。
新聞の書評欄で見かけて気になっていたのですが
なかなか借りられませんでした。


485頁もあるかなり長い話です。

初めは面白くてどんどん読んでいました。

でもだんだん荒唐無稽な話のように感じて
だんだんついていけなくなりました(ーー;



ネタばれになりますが…



最後まで読んでも、犯人の本当の姿とか身代金の行方とか、
犯人の仲間と思われた男の正体とか
担当の刑事と犯人グループとの関係とか
次々とわいてくる疑問に結局何も答えがないまま終わるって
こういう小説としてはどうなん?
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by koharu1002 | 2009-08-17 22:56 | こんな本、読みました

乙川優三郎「生きる」

乙川優三郎さんの「生きる」を読みました。
d0045063_20353649.jpg又右衛門は
貧しい身分からとりたててくれた
恩ある藩主が身罷った時には
追腹を切る覚悟であったが
筆頭家老に「追腹を禁ずる。生きてくれ」と懇願される。

追腹を切るのが当然と思われていた又右衛門が
生きる事を全うしようとして
様々な軋轢が生まれ、苦しい立場に追い込まれていく…
                      表題作「生きる」

「霧の橋」が良かったので二冊目を借りてみました。

「生きる」「安穏河原」「早梅記」の三篇です。

武家社会で生きるってほんとうに大変だったんですね。

死ぬよりも生きる事の方が辛いなんて…


でも誠実にきちんと生きていれば
必ずいい日はやってきます。
そう信じられる作品でした。


乙川さんの作品は読後感がとてもいいです^^
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by koharu1002 | 2009-08-13 20:41 | こんな本、読みました