宮部みゆきさんの「英雄の書」を読みました。
「あれ」が獄を破った。
戦いが始まる。
邪悪は、何と巧みに
人の心に付けいるのだろうか。
宮部みゆきが放つ、戦慄の最新刊。
「ひとつ踏み誤れば、あなたも<英雄>に囚われ、
呑み込まれてしまうことでしょう。
<英雄>は強大です。
比類なき力を擁する完全な物語でございます」
森崎友理子は小学五年生。
ある日、中学二年生の兄・大樹がクラスメートを殺傷し、
姿を消すという衝撃的な事件が起きた。
事件から十日ほど経った時、
友理子は兄の部屋で不思議な声を聞く。
「君のお兄さんは“英雄”に魅入られてしまったのだ」
本棚の奥の見慣れぬ書物が、友理子にささやいているのだった。
書物に導かれ、兄を救い出す旅へ出る友理子。
すべての物語が生まれ、回帰してゆく<無名の地>と呼ばれる場所で、
友理子は、世界の根源というべき、おそるべき光景を目にする――
『ブレイブストーリー』から6年、宮部みゆきのファンタジー最新作。
内容紹介 Amazonより
図書館に入庫後、すぐに予約を入れたので
比較的早くに読めました。
単行本は文庫本のように
表紙裏であらすじの確認をする事ができないので
借りてみて「しまった」って思う事があります。
これは読み始めてすぐに
私が宮部作品では珍しく
全く楽しめずに「ようやっと読んだ」感のある「ICO」の臭いがして
ちょっと「やべっ」と思ってしまいました(^^;
でもまぁ「ブレイブ・ストーリー」はけっこう好きなので
そちら路線、と勝手に考える事にしました(笑)
宮部さんの作品はどれも長いですが
これも長いですねー
上下巻合わせて700頁近いです。
友理子が冒険を始めるまでの説明が長いです。
もっともその説明がなければ
ラストの謎解き(種明かし)が面白くないわけで
いたしかゆしですね。
この作品も「読んだぁ」って感想なのが
ちょっと残念です。
なにより一番ひっかかっているのは
友理子の兄、大樹を殺人犯にしてしまったこと。
きっといろんな理由があって
宮部さんは友理子の兄を同級生殺しの犯人にしてしまったのでしょうが
重傷を負わせるくらいじゃだめだったのでしょうか?
たとえどんな理由があっても
物語上、それが「黄衣の王」に魅入られたからだとしても
人を殺してしまえば
思いもかけず人殺しの家族になってしまった
友理子や友理子の両親は
いつまでも心が癒える事がないのですから。
2冊も続けて難しくて長いのを読んでしまいました。
返却日にきっちり返そうと、かなり頑張って読みました。
疲れた~~~~~~(><)