小春日記

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桂望実「平等ゲーム」

桂望実さんの「平等ゲーム」を読みました。
d0045063_22472060.jpg瀬戸内海に浮かぶ「鷹の島」。
そこでは…島民1600人が、
全員平等。

現代社会の
歪みを是正するために生まれた、
究極の楽園。

人々は、嫉妬や私欲にかられることなく、
何不自由ない豊かな生活を約束されている。
まさに、天国。の、はずだった―。
                          「BOOK」データベースより

桂さんの作品は2冊目です。
新聞の書評欄に載っていて、本当はこの作品を読みたいと思ってました。

主人公の耕太郎は34歳。
産まれも育ちもこの「鷹の島」。
4年毎に行われる抽選で、普及班勧誘係の仕事についた。

1600人の島民が何らかの理由で欠けた場合、
移住希望の人間を抽選し、
抽選に当たった人間の身辺調査をし、
移住を手助けするのが勧誘係の仕事だ。

心から「鷹の島」の平等を愛し、ユートピアだと信じる耕太郎。



耕太郎は勧誘係になっていろいろな人と接する内に
人は様々な考えを持つ事を知ります。
それは島育ちの耕太郎には信じられない事もあります。

ところがある日、耕太郎の姉の一言で
「鷹の島」の平等の理念とはうらはらな
耕太郎には理解できないいびつな影を見つけてしまいます。

耕太郎はその影を一掃し、
さらに平等になるようにと改善案を提案しますが、
その提案は島民の反対多数で否決された上に
耕太郎の追放要請が出されてしまいます…



本当の平等って何だろうって考えてしまいましたね。
同じ仕事をしていても皆が皆、同じように働けるわけじゃありません。
その仕事が苦手な人もいれば得意な人もいる。
うまくできるのにさぼりたがる人もいる。
生産性が明らかに違う事もありますよね。

それなのに手にするお給料は一緒、って
やっぱりそれって平等なのかなって思ってしまいます。

それと徒競争の話。
徒競争でみんなで手をつないでゴールするって…
そんな競技ならする必要はない気がします。
勝負のつかない試合なんてつまらないじゃないですか、ねぇ(ーー;


いろいろと考えさせてくれる一冊でした。


しかし、耕太郎をもっと若く設定できなかったのかなぁ…
34歳でこんなだとどうも、ねぇ…
ま、34歳でこんな考え方しかできないところが
閉鎖社会の怖さ、なのかも知れませんね(^^;
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by koharu1002 | 2008-12-23 23:48 | こんな本、読みました