小春日記

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宇江佐真理「雷桜」

宇江佐真理さんの「雷桜」を読みました。
d0045063_2282090.jpg雷鳴とどろく初節句の宵に、
何者かにさらわれた庄屋の愛娘・遊。

十五年の時を経て、
遊は“狼女”となって帰還した―

運命の波に翻弄されながら、
人の優しさを知り、愛に身を裂き、
凛として一途に生きた女性の感動の物語。

吉川英治文学新人賞受賞第一作。
書き下ろし長編時代ロマン。
                            「BOOK」データベースより

二冊目の宇江佐作品です。
前に読んだ「春風ぞ吹く」は少し物足りないと思ったのですが
この作品は面白かったです。

まず登場人物が面白いです。

庄屋の娘に生まれながら一歳で山に連れ去られ、
十数年後に戻ってはくるものの
結局普通の娘にはなれず自由に生きる遊。

江戸に勉強するためにでていき
やがて武家の中間になり、気に入られて
清水家の家臣にとりたてられ武士になる遊の兄、助次郎。

父親(将軍家斉)に認められたいというプレッシャーに
精神を病んでしまった清水家の当主斉道。


登場人物だけでなくお話も、なかなか奇想天外で面白かったです。

すごく気に入っている場面は
遊が兄嫁とうまくいかずに「山へ帰る」と言い出した時の
兄嫁との会話。

ほとんど人と接する事がなく大きくなった遊なのに
人の心をあれほど思いやる事ができるなんて
素直に感動しました。

兄嫁の初もいいですね。
遊の兄、初の夫の助太郎の激昂ぶりに
一時はどうなるやらとはらはらしましたが…


ただ、遊にはもっと幸せになってもらいたかったです。
でも幸せって当たり前だけど人それぞれですよね?
遊の生涯がどれだけ幸せであったかは、遊にしかわからない事ですね。




それにしても武家社会って窮屈。
自由すぎる気もするけど
やっぱり今の世の中に生まれたのは幸せかな^^
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by koharu1002 | 2008-12-03 23:15 | こんな本、読みました