小春日記

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重松清「日曜日の夕刊」

重松清さんの「日曜日の夕刊」を読みました。
d0045063_238134.jpgひさびさに家族全員揃った
日曜日の夕方、
ちょっと照れくさくなったお父さんが、
日曜日には夕刊がないことを知りつつ
「えーと、夕刊は…」
なんてつぶやいてしまう、
そんな気持ちにささやかなエールを
贈らせてもらいます。

現実の夕刊が哀しいニュースで埋め尽くされているからこそ、
小さな小さなおとぎ話を、12編。

微笑んでいただくための短編集です。
                      「BOOK」データベースより

「チマ男とガサ子」「カーネーション」「桜桃忌の恋人」
「サマーキャンプへようこそ」「セプテンバー’81」「寂しさ霜降り」
「さかあがりの神様」「すし、食いねェ」「サンタにお願い」
「後藤を待ちながら」「柑橘系パパ」「卒業ホームラン」
12個の素敵なお話です。
どれもちょっとほっとする、少し頬がゆるんでしまう、そんなお話ばかりです。
家族っていいな、なんて改めて思ったりします。

家族の話ではないですが「桜桃忌の恋人」を読んで思い出した事があります。

それは私が高校生の頃、街の本屋さんの文庫本の棚の前で
友達とどの本を買おうかとあれこれ話していた時、
リュックを背負った山男風の青年に
「これ読んでみませんか?」と勧められたのが太宰治の「女生徒」。

「人間失格」を途中で放り出した事のある私は
「太宰治ですかぁ?」とつい(笑)
青年は「太宰治も難しい作品ばかり書いているわけじゃないんだよ」と。
結局、勧められるままに買いました。
(あの頃はなんて素直…笑)

すっかり内容なんて忘れてしまっていますが
しばらく太宰治にはまっていろいろと読んだ事だけ覚えています。

あ、なぜか「斜陽」の冒頭の部分だけは覚えていて
この作品にこの部分が載っていて懐かしかったですね。




その書店は商店街に面したところに文庫本を並べた棚をおいてありました。
ドアも窓もない、本当にオープンな空間でした。
今のように万引きの被害でお店がつぶれてしまうような心配のない
おおらかな時代だったんですね。



       ++++++++++++++++++++++++



前は短編はそう好きではありませんでした。
どちらかと言えば長編の「読んだど―」と
自分で読破の感動にひたるような作品が好きでした。

でもこういう短編集も
お気に入りの小物たちを
いっぱい詰め込んだ宝箱をプレゼントされたようで
なんだかとっても素敵だなって感じました。
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by koharu1002 | 2008-11-26 23:39 | こんな本、読みました