小春日記

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浅倉卓弥「雪の夜話」

浅倉卓哉さんの「雪の夜話」を読みました。
d0045063_21412561.jpg高校生の和樹は、
試験勉強の合間に
どうしても煙草が吸いたくなり
雪の降りしきる深夜に
煙草の自販機まででかけた。

帰り道、子どもの頃よく遊んだ
公園にさしかかった時、
引き寄せられるように公園の中に足を踏み入れる。

そこには真白いダッフル・コートを着た少女、雪子が
雪空を見上げていた…

和樹と雪子との出会いは本当は和樹が子どもの頃にさかのぼります。
和樹は覚えていなかったのですが
雪子はその頃からこの公園にいたのです。

和樹は会社での居場所を見つけられなくなって
故郷に帰ってきます。
何もやる気がなくなり漫然と日をすごしていましたが
ある雪の夜、公園で雪子に再会します。

雪子は和樹が高校生の時に会った頃の少女のままでした。

浅倉卓哉さんの作品は「四日間の奇蹟」「君の名残を」に次ぐ作品です。

和樹と雪子の出会いや別れのファンタジーな部分と
和樹の会社での働きぶりや
実家に帰省してからの様子などのリアルな部分とが
並行して描かれている不思議な作品です。

「雪子がどういう存在なのか」は雪子と和樹との会話の中で
雪子の言葉で語られますが、けっこう難しいです。


この作品は和樹と雪子の再生の話なんですね、きっと…

雪子が和樹に「そんなこともわからないの?」とか
「バカなんじゃない?」と罵倒しながら話していた事は
結局、雪子自身の気持ちを整理し、
次へ踏み出すステップになったのではないでしょうか?

和樹を取り巻くいろいろな人々との関係が
なかなか興味深かったですが
ファンタジーのようであるのに
けっこう重くて読むのに苦労しました(^^;
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by koharu1002 | 2008-10-01 22:50 | こんな本、読みました