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小春日記

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映画「崖の上のポニョ」

娘と「崖の上のポニョ」を観てきました。

◎ネタバレあります。ご注意ください。


はっきり言って、宮崎駿さんは何を描きたかったのかわかりませんでした。
簡単に言えば、童話の人魚姫のハッピーエンド版って感じでしょうか。

宮崎監督も公式HPでこう書いています。
「海に棲むさかなの子ポニョが、
人間の宗介と一緒に生きたいと我儘をつらぬき通す物語。」
そうなんです、これは我儘なポニョの話なんです。

宗介がポニョを「守るからね」と言ったからか
ポニョは人間になって宗介に会いにこようとします。

それは魔法の力を得て、恐ろしい水害を町にもたらします。

そりゃあアニメですから、ポニョが魚になった波の上を走りながら、
台風のような暴風雨の中を
車に乗って逃げるリサ(宗介の母親)と宗介を追いかけるシーンは
緊迫感もあってすごいですよ。
でもはっきりいって怖いです。

だけど波の上を走るポニョに対する恐怖心が宗介にはまるでないんですよね。

アニメですからねー

ポニョの宗介に会いたいという一途な思いのせいで
宗介の町は大水害にみまわれます。

なんせ崖の上に立つ宗介の家の窓際まで水没です。

アニメを見ながら大人的思考をしてはいけないかも知れません。

このシーンを見ながら、どれだけの家が水に流されたんだろう、とか
どれだけの人が避難しなくちゃいけなかったんだろう、とか思ってはいけないのです。

宗介はポニョの力を借りて、おもちゃのボートで、リサ探しの旅にでます。
いわゆる冒険です。

途中、ふたり(?)は避難中の人々に会います。

一組は小さなボートに乗った夫婦で赤ちゃんを連れています。

夫「おやーかっこいい船だね」

何?この能天気さは・・・


誰もこの大水害の恐怖を感じてないようです。
登場人物がこれはアニメだって知ってるって事?



冒険の途中で、ポニョは力を使い果たしたのか
睡魔に襲われます。

トンネルの手前でねぼけたようすで「ここはキライ…」と言います。
何かあるのかな?と期待しますが
宗介がポニョの手をとってなんなく通過。

ん?何だったの?


ポニョが宗助会いたさに、ポニョのお父さん(元人間)が
大切に作り溜めていた「命の水(?)」をまきらかしたため、
地球と月の力関係が変わってしまい、
大水害を起こしただけではおさまらず、
地球は滅亡してしまう、と父親は言います。
(うろおぼえだけどそんな理由だったような…)

父親はポニョの魔法の力を失わせて
この危機を乗り切らなくてはならないと言います。
そのために宗介にポニョとの永遠を誓いをさせようとします。
そうすればポニョは人間になって魔法の力を失うのです。


もちろん純粋な(幼いとも言う)宗介はそれを受け入れます。

で、めでたし、めでたし~

もちろん地球の危機も回避されました。


でもね、でも、元々はポニョの父親は人間を消滅させ、
海の時代、古代デポン紀まで戻したいと考えていたんですよ。
だからせっせと「命の水」を作って溜めていたわけで…

このさいだから、とか思わなかったんでしょうか?
それとも娘可愛さに、大いなる野望はあきらめたんでしょうか?


いいです、それも。
地球は助かったんだから。

だけど、せめて宗介の町は元に戻してほしかったです。
それだけの力があるんだから、
水没する前の姿にすっかり戻して
あんなたいへんな事があったけど、ほら、すっかり町は元通り~^^

くらいはしてほしかったです。



宮崎監督の作品は好きなものが多かっただけに残念でした。



ただ、映画が終わった瞬間に
大拍手を送った(多分大人の人)観客がいました。

見ようによっては素晴らしい作品なのかも知れません。





どうでもいい事なのですが
宗介はとっても礼儀正しい可愛い男の子です。
なのに母親をリサ、父親をコウイチと呼び捨てにします。

私は古い人間ですから、まず冒頭のその部分でダメ、でした…
by koharu1002 | 2008-08-07 19:09 | 映画のハナシ