小春日記

koharu02.exblog.jp
ブログトップ

「孤宿の人」

宮部みゆきさんの「孤宿の人」を読みました
d0045063_2372348.jpgそれは海うさぎとともにやって来た!

讃岐国丸海藩―。
この地に幕府の罪人・加賀殿が
流されてくることに。

海うさぎが飛ぶ夏の嵐の日、
加賀殿の所業をなぞるかのように
不可解な毒死や怪異が小藩を襲う…。
                     「BOOK」データベースより

これを読んで宮部みゆきという作家さんはなんてすごいんだろう、と思いました。

話は四国の小さな藩、丸海藩の藩医「匙」の娘琴江が
自宅で毒殺されるところから始まる。
琴江はだれにでも公平で親切な娘だった。

琴江の毒殺は
不幸な生い立ちの少女ほう、
女だてらに引手の見習いをしている宇佐、
琴江にほのかな恋心を持っていた
町役所の同心、渡部一馬の人生を大きく変えてしまう。

丸海藩は、幕府の元勘定奉行加賀殿を流人として預かる事になっていた。
加賀殿は妻と子どもを毒殺し、
勘定方の側近三人を切り捨て、捕えられたのだ。
お上は加賀殿の処置に困り、丸海藩へ幽閉する事にした。

加賀殿を預かること、それには失敗があってはならなかった。
もし失敗すれば藩のおとりつぶしにつながりかねないからだ。

琴江を殺した犯人はそれを知っていて
この時期に事件を起こした。
そして犯人の思惑通りに、琴江は病死扱いされ、
目撃者は何人もいるのに罪を咎められる事もなかった。

その目撃者の一人はほうだった。
ほうは阿呆のほうと呼ばれていた。
少し知能に遅れがあった。
しかし、素直で純粋であった。

純粋であったために、琴江の死を、犯人の悪意を
ないものにできず大騒ぎをしてしまう。
そのためにほうは奉公先であった
琴江の生家、井上家から追い出されてしまう。



ここまで書いて「これってあらすじじゃん」と…(^^;


今だって理不尽だって思うことはありますが、
この時代はさらにそういう事が多い気がします。

ほうの人生、宇佐の人生、渡部一馬の人生…
それぞれの人生が自分と愛する人のためだけにあったら
どんなに良かったでしょう。



明るい楽しい話ではありませんが
面白さに引き込まれてずんずん読んでしまいました。
ずんずん読んで、読み終わってしばし放心しました。

宮部さんてほんとすごいです。
[PR]
by koharu1002 | 2008-07-28 23:15 | こんな本、読みました