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小春日記

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「あの日にドライブ」

荻原浩さんの「あの日にドライブ」を読みました。
「あの日にドライブ」_d0045063_2315273.jpg元エリート銀行員だった牧村伸郎は、
上司へのたった一言で
キャリアを閉ざされ、自ら退社した。

いまはタクシー運転手。
公認会計士試験を受けるまでの
腰掛のつもりだったが、
乗車業務に疲れて帰ってくる毎日では
参考書にも埃がたまるばかり。

営業ノルマに追いかけられ、
気づけば娘や息子と会話が成立しなくなっている。

ある日、たまたま客を降ろしたのが
学生時代に住んでいたアパートの近くだった。

あの時違う選択をしていたら…。

過去を辿りなおした牧村が見たものとは?

『明日の記憶』著者の最新長編!
                        出版社 / 著者からの内容紹介

図書館で借りた一冊です。

荻原浩さんは好きな作家さんの一人なんですが、
この作品は主人公が冒頭で自分の不運ばかりを嘆くので
なかなか入り込めずに困ってしまいました(^^;

「たら」「れば」を繰り返し、
自分の人生はどこで間違ってしまったのか、と
嘆いてばかり…

ちょっとしたタイミングでお客を逃してしまうのも
ただ不運なだけだと。

でも途中から、成績のいい先輩運転手のマネをしてみたら
これがなかなかうまくいって
それから自分なりの工夫を加えて
それなりの成績をだせるようになります。

人間、自信がつくと変わっていくもんですねー



ま、これは小説ですから
男の人がこんな風に過去の出来事を
あれこれ、あーだったらよかったのに、とか
こうすれば変わっていたかも…なんて
考える人ばかりじゃないとは思いますが、
私が女だからか、それともそんな性格だからか
あんまり過去にこだわらないので、
主人公の過去に対する思い入れとか
過去がらみの妄想とかを
「あほくさー」とか思ってしまいました(笑)

何にしても、今をどうよりよく生きるか、
それが大事なんだと主人公が気付いてくれて
よかったよかった^^
by koharu1002 | 2008-07-20 23:47 | こんな本、読みました