小春日記

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宮部みゆき「名もなき毒」

宮部みゆきさんの「名もなき毒」を読みました。

この作品は「誰か~Somebody~」の続編です。
続編と言っても、事件のその後を書いたものではなく
中心となる登場人物が同じというものです。

青酸カリを使った連続無差別毒殺事件の4件目から話は始まります。
主人公の杉村三郎は、当初はその事件とはかかわりをもっていません。
杉村の職場では、d0045063_20484664.jpg
杉村の部下にあたるアルバイトの
原田いずみが起こした
トラブルで騒ぎになっていた。

原田いずみは
自分の不始末を棚に上げ、
編集長の園田に暴言を吐いたうえ、
怪我を負わせたまま
連絡がとれなくなってしまったのだ。

数日がすぎても出社しない原田いずみをクビにしようと決めた頃、
本社の社長室には原田いずみからの手紙が届いていた。
それは「自分は被害者だ」という原田いずみからの
根も葉もない一方的な告発状だった。

杉村は原田いずみの正体を知るために
前に勤めていた出版社へでかける。
いずみはそこでもトラブルを引き起こして辞めていた。

そこで、前にトラブルを起こした時
いずみの身上調査を頼んだ北見という人物を紹介される。

杉村が北見を訪ねた時、北見の部屋には先客の女子高生がいた。
しかし北見は「未成年者の依頼は受けられない」と断った。

女子高生は、先の連続無差別毒殺事件の4人目の被害者、
古屋明俊の孫娘だった。
進展しない警察の捜査にいらだち、犯人探しを頼みにきたのだった。
ここから杉村と連続無差別毒殺事件とのかかわりができます。


話はそれますが…
私は小説を読んでも映画を観ても、あまり泣くことはありません。
それでも時々、涙がこぼれたり、うるっときたりすることがあります。
ただそれが皆と少し違う場面だったりするんです。

前に邦画の「シャル ウイ ダンス」を見た時、
主人公が奥さんと庭でダンスをするシーンで
奥さんの気持が切なくて涙がでました。

2度目に観た時もやはり同じシーンで涙がこぼれました。

その話を会社でした時、「あの映画のどこで泣くん?」と
少し私より年上の男性社員から言われました。

皆が泣いたというような小説でも映画でも泣けないのに…


なぜ、こんな事を書いているかというと
実は私はこの作品のある場面で泣いてしまったからです。
それは連続無差別毒殺事件の犯人
(実際は連続ではなかったのですが)が犯行を自供する場面でした。

犯行理由があまりにも切なかったんです…

何の罪もない人間の未来を絶ってしまう殺人は悪いに決まってます。
許せる事ではありません。
それでも涙がでました。



生きていれば必ずいい事あるから、と
能天気な私はいつも思ってます。
でもそうとも言えない人がいるのも事実です。
生きていてもただ切ないだけの人もいるはずです。

それでも私は生きていればきっといい事あるから、と言いたいです。
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by koharu1002 | 2008-06-17 20:54 | こんな本、読みました