角田光代さんの「八日目の蝉」を図書館で借りて読みました。
希和子は泣いている赤ん坊を
そっと抱きかかえるとそのまま逃げた。
赤ん坊は希和子の元恋人と
その妻との間にできた子どもだ。
希和子は逃げた。
あてもなくただ逃げた…
うーん、あらすじの書きにくい話です(^^;
前半は嘘つきの元恋人の子どもをさらって、ひたすら逃げる話。
見も知らない家へころがりこんだり、
全財産をさしだして、カルト集団のホームへ逃げ込んだりと
一体どうなるんだろう?と思わせる展開です。
後半はさらわれた赤ちゃんが、本当の親の元へ戻され
大学生になっているところから始まります。
ただひたすら「どうなるの?」と
展開が気になって読みすすんだ感じです。
読み終わって感じるのは「家族って一体…」でしょうか。
ちょっとうつうつとした感じで読んでいたのですが
ラスト近くになって、恵理菜(さらわれた子ども)が
希和子と数年住んでいた地方の言葉に戻っていくシーンが
少し温かい気持ちにさせてくれました。
タイトルの「八日目の蝉」の意味合いも
文中にでてくる二つの解釈の違いに
なんでもそうだけど考え方しだいで前向きにも後ろ向きにもなるんだなって
改めて思ったりしました。
読後感はなかなかよかったです^^