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小春日記

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「宿命」

東野圭吾さんの「宿命」を読みました。
「宿命」_d0045063_17592455.jpg和倉勇作は医師を目指していたが
父親が脳出血で倒れたため
受験することさえできず、
恋人の美佐子とも別れ、
生活を支えるために、
父親と同じ警察官の道を進む。

10年あまりの時間が流れ、
ある事件の担当になった勇作はかつての恋人美佐子に再会する。
しかし美佐子は、勇作が小学生の時からライバル視し続け
そして一度も勝った事のない瓜生晃彦の妻となっていた。

これはとても面白かったです。

宿敵と思いつつも一度も勝てない相手、瓜生晃彦。
大企業の創業家の長男に生まれ、恵まれた環境で
将来も約束されていた晃彦。
だが晃彦は後継ぎの道を捨て、勇作が志望する大学に楽々と合格し
勇作が目指した医者になっていた。

一方の勇作は、2度目の受験を父親が倒れた事で断念。
初恋の相手、美佐子とも別れ
辛く苦しい青春時代を過ごす。

そんな二人が事件をきっかけに再び出会い
勇作は人生でたった一人だけ本気で愛した美佐子が
晃彦の妻であることを知る。

運命の悪戯を呪う勇作。


犯人はそう意外でもないし、トリックもかなり地味です(^^;
でも東野さんの意図はもっと違ったところにあったようです。
犯人は誰かとか、トリックはどんなだとかではない
違った意外性を追及したんだとか…

私はまんまとそれに乗せられ、
どんどん、どんどん読みすすんで
最後のページの最後の一行で「ふっ」と笑ってしまいました^^
「一番気に入っている意外性であるラストの一行」は
書く前から決まっていたそうです。
そっかー


東野さんの作品は今までにもいくつか読みましたが
「白夜行」でつまづき、私の中では「嫌いじゃないけど…」のレベルだったんですが
(ファンの方 ペコ <(_ _)>)
これは本当に面白かったんで
「ちょっといいかも…」になりました(ファンの方 さらにペコ <(_ _)>)

いくつもの伏線があって
それらがちゃんとひとつになって謎が解き明かされていく…
こういう作品は大好きです^^
by koharu1002 | 2008-04-17 20:40 | こんな本、読みました