宮部みゆきさんの「模倣犯」を読みました。
全五巻のかなり、かな~り長い話です。
実際は何日もかかって読んでいるのに
その長さを感じさせないほど面白かったし
引き込まれてあっという間に読んでしまった感じです。
先を読みたい気持ちが
夜中まで私を寝させてくれずに
何度、私を寝不足にさせた事か…(笑)
それにしても作家さんの発想や独創性には驚かされます。
もちろん十分な下調べ、調査、勉強等々の準備があっての事でしょうが。
また心惹かれる文章(登場人物の言葉)のなんと多い事か。
きわめて残虐で許しようのない犯行を主軸に
多種多様な登場人物が
それぞれの立場でそれぞれ思う行動をとる。
理解できる事ばかりではないけれど
現実の世界でも当たり前に
それぞれの立場によって主義主張があるわけで…
同じ事柄が立場、性格、考え方で受け取り方も
感じ方もそれに対する対処も全く違ってくる。
これほどたくさんの登場人物がいて
こんなに考え方が違っているのに
きちんと答えをだしてしまうなんて…
(もちろん私が答えと思っているものを
答えだとは思っていない人もいるでしょうが)
(フィクションとはいえ)読むのが辛くなるほど悲惨な事件ですが
真っ当な登場人物に
真っ当な光が差す終わり方で、救われた気がしました。