小春日記

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「火車」

宮部みゆき作「火車」を読みました。

怪我で休職している主人公は遠縁の男性に
「婚約者が失踪したので探してほしい」と頼まれる。
婚約者は男性から自分(婚約者自身)が自己破産している事を
つきつけられた直後に、なんの痕跡ものこさないまま男性の前から姿をけしたのだ。
何故、婚約者は失踪しなければならなかったのか。
調べるうちに主人公は婚約者が他人の名前(戸籍)を乗っ取って
生活していた事に気づく。
婚約者は自分が自己破産者であることを知らなかったのだ。

面白いけど哀しい話です。
実際にあってもおかしくない話だし、
だからなおさらやりきれない気がします。


ローカル紙にエッセイストの飛鳥圭介さんが書く
「おじさん図鑑」というコラムがあります。
おもしろくて必ず読んでいるのですが
先日の文章の中に

前略…
 われらが人生は、あくなき日常の繰り返し。朝起きて、仕事をして、明日のために眠る。多少の喜怒哀楽はあるが、大きなドラマはない。
 しかし、そんな中で、ドラマチックな出来事というと、たいていの場合、不幸なことではないか。家族の誰かが死ぬとか病気するとか、仕事で失敗するとかが、実人生のドラマを実感するのはつらいときだ。
 幸福なときは淡々として日常は流れ、ドラマを実感することはない。
 もし今、あなたが「ドラマチックじゃないなぁ」と思われるのだったら、
それは、幸福の真っ最中なのかもしれません。
と、ありました。

本当にその通りだと私も思います。
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by koharu1002 | 2006-01-27 00:11 | こんな本、読みました