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小春日記

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縄田一男選「世話焼き長屋」

縄田一男氏選「世話焼き長屋」を読みました。
縄田一男選「世話焼き長屋」_d0045063_21293347.jpg女房より猫を可愛がる松五郎。
哀れな女房が間男して(「お千代」)。

娘の仕度金も用意できぬ貧乏御家人が
五十両の都々逸勝負(「浮かれ節」)。

暴力三昧の駄目亭主の元から女房が逃げた(「小田原鰹」)。

絵師の夢を絶った市兵衛の元に転がり込んだ美貌の娘は、
労咳を病んでいた(「証」)。

親が残した大借金を
五つの職を掛け持ちして返す和助だったが(「骨折り和助」)。

感動必至、名作人情時代小説五編を精選。
                     内容(「BOOK」データベースより)

母と行った古本屋さんで購入した一冊です。

どの話も良かったですが、一番感動したのは「小田原鰹」。

働きもせずに自分の理屈ばかりこねて
あげくに女房に暴力をふるう駄目亭主にみきりをつけて
鹿蔵の女房おつねは夫の元から逃げ出します。

ころがるようにさらに駄目な人間になっていく鹿蔵。


でも…
人間の心の持ちようって
いつどんなきっかけで変わっていくのか予想がつきませんね。


救いのない話だなぁ、と思いつつ読んでいたので
おもいがけない展開に感動しました。

人間、捨てたもんじゃぁないですね^^
by koharu1002 | 2009-08-03 21:42 | こんな本、読みました